DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2003/11/21 ¥2,625
遺伝子工学の発達によって優秀な遺伝子を組み合わせて生まれた「適性者」が支配し、人間の生活も固定化されてしまった未来世界。そんな折り、自然出産で生まれた「不適性者」のヴィンセント(イーサン・ホーク)は、宇宙飛行士になる夢をかなえるため、遺伝子適性をごまかして宇宙局「ガタカ」へ入社。しかし、ある日社内で殺人事件が起きて、ヴィンセントが犯人と疑われてしまい…。


鑑賞後に少し自分に浸って、彼にメールを送ったら、
「脈絡がなくてわからない」と言われ凹みつつも、
書いておこっと。脈絡が分かんなくてもいいよーっだ!!

遠くない未来に、こういうコトが起こるかもしれないらしいけれど、
出生時に血液を採取され、その人がこれからかかる病気の可能性と寿命が判明するらしい。
映画内では、この血液診断による差別が起き、
血液診断でポイントが高い人は専門的な仕事に就けるけれど、
ポイントが低い人は単純作業にまわされるらしい。
主人公はポイントの高いある人(適正者)の血液、尿を利用して身分詐称をし、
宇宙に行く夢を叶えるというストーリー。

もし一人一人の人間が人類のために生きているのなら、
血液診断でレベルの高い人は自動的に専門的な仕事をすればいいし、
レベルの低い人は単純作業を従事すればいい。
これは、きっと蟻の世界では行われているコトで、
働き蟻に生まれた蟻は生涯働き蟻であり、女王蟻は生涯女王蟻であり、
どちらかがどちらかになるコトは有り得ないし、
それがルールとして決まっている。
これがきっと、蟻のために生きているコトであって、
一匹一匹の蟻のために生きているコトじゃない。
人間も人類のためなら同じように、病気にかからず体力も知能もある人間が専門職をすればいい。

でも、人間はこう簡単にはいかない。
一人一人の人間が考えるコトと感情を持っているから。
人間は人類のために生まれてきたのではなくて、
ある意味、利己的な理由を伴って自分のために生まれてきた。
だからそう簡単に適正者・不適正者のルールに従うコトは難しい。

生まれた途端人生のレールが敷かれているんじゃない人間だからこそ、
夢とその可能性があるんだって、思った。
一生働き蟻でいるわけじゃない。
利己的な理由を持って生まれたのだから、ルールに当てはまるのではなくて、
自分の将来が広がってる。何にでもなれる。なろうと思える。
そういう自由が与えられてるんだ。

人間が人類のためだけに生きるのだったら、感情という概念は無くなってしまうよね。

生きる

2005年5月14日 映画
DVD 東宝 2003/03/21 ¥6,300 無気力な日々を過ごしてきた公務員の渡辺(志村喬)は、ガンで後半年の命と知らされ、恐れおののき、嘆き悲しんだ末、市役所に懇願する人々の願にこたえて公園を作ろうと努力していく…。 黒澤明監督が、人間の尊厳を高らかにうたい上げたヒューマン・ドラマの傑作。そこにはどんな者であれ、人はここまで高められるのだという希望と同時に、ルーティンワークに甘んじる体制社会、およびそこに安住する人々への痛烈な批判も込められている。


昨日、突然3限の授業が休講になって、「なんじゃそりゃー」と言いながらランチ。
6限まで時間は悠々あるため、
天気が良いから図書館裏の芝生の上でゴロゴロ→そのまま昼寝。
日焼け防止のため、顔と腕を上着で覆い、ちょっと怪しげな格好で転がっていたけれど、
上着を通して陽が差し暖かく、心地よいヒンヤリした風が吹く。
人間も太陽の下に生まれた一生物なんだと実感した瞬間でした。(笑)

その後、またしても貸し出し期限が昨日までだったディズニーの本を読んで、
上記の黒澤明監督「生きる」を鑑賞しました。

彼に紹介されてから、ちょっと気になっていた作品でもあって。
とっても良かったです。
あいにく、6限の授業が迫っていて(実際15分遅れた)後半部分は気持ちが焦っていて、
レビューを読む限り、みなさん涙を流していたようだけれど、
私にその余裕は無かったです…それだけが悔やまれる。(苦笑)

私は主人公である渡辺さんが、最後に一大事をやり遂げたコトよりも、
人間誰しも根本的に怠惰だという部分がとても目に付いて、
そっちのがインパクトがあったかな。
主人公がミイラのような生活を送っていたのも「倅(せがれ)のせい」
役所内の周囲だって、好んで面倒な仕事をしたくないから、
市民からの要求を一向に聞こうとしない。
でも、人間てのは、その分プライドも高くて、
みなさん、渡辺さんによる手柄だと胸の内で認識しながらも、
全ての手柄を渡辺さんに譲らず、自分がどれだけ労力をかけたか、を自慢したがる。
(しかも渡辺さんの葬式の席で。)
結局人間てのは、怠惰なくせしてプライドの高い人間なんです。

それにしても、渡辺さんてのは不幸な人物で、
早くに奥さんを亡くしてから、一人で幼い息子を育ててきたのに、
息子は自分の貯金と退職金で家を建て替えようと目論んでおり、
自分に対してその点しか興味がない。
結局最後まで自分が胃がんであるコトを告白できず、
亡くなった後の周囲は、
「渡辺さんは胃がんであるコトを知っていたのだろうか?」
で部屋は討論になる。
こういう生活だけは、送りたくないなぁ。

でも、渡辺さんが「生きる」というコトを自覚した時、
演出でHappy Birthdayの歌が流れたトコは好きだったなぁ。
「あ、ミイラだった渡辺さんは、この瞬間生まれたのね!」
て分かって、それは短い時間だったけれど、
彼は立派なコトを成し遂げたと思うよ。

 
前回の日記の続き。
米の大学教授の評価HPですが、日本バージョンもありました。
http://daigaku.nikki.ne.jp/
知ってる教授の評価が並んでいて、半分笑いながら見てました。
でも日本バージョンは、「いかに簡単に単位が取れるか」が評価基準になっていて、
前回思った通り、本当に「良い教授」てのを理解していないから、
あまり意味を成していない気がしました。
DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2002/04/19 ¥2,625 3人の子どもをもったシングルマザーが、弁護士事務所の資料から企業の環境汚染を暴いていくという、実話の映画化である。 気も強ければ押しも強い、たくましいヒロインを、ジュリア・ロバーツが有無を言わせぬ迫力で好演する。住民の立場に立って調査する人情家の一面と、お堅い調査でも派手な服とピンヒールという「私は私!」の強気な態度。この彼女の強烈なキャラクターが見どころだ。ジュリアはこの演技で、73回アカデミー主演女優賞を受賞した。


環境社会学という授業でこの映画を扱い、
授業内容はともかく、映画の続きが気になったので学校で鑑賞。

Allyもそうだったけれど、アメリカ女は切れやすいのか…?
どうもそんなイメージが私の中で固定してしまってます。(笑)
でも切れやすい分、喧嘩をしても後腐れが無い。
いいなぁ、こんなに正直に生きられたら。

エリンの自己主張の激しさにも面食らいますが、
私はあのコミュニケーションスキルにアッパレでした。
人間同士の関わり、しかもこの場合原告たちは病によって将来に不安のある人たち、
深い関わりを持つには、肩書きより何より、その人の個人的信頼第一。
彼女の原告たちへの感情移入、必死に闘おうとする姿、
原告を第一に考え、一軒一軒戸別訪問をし、住民と同じ目線に立つコト。
人間相手なんだから、フィーリングってのがあるし、快・不快だって感じる。
彼女は個々のそれを汲み取るように聞き込みを進めていきます。
これらの要因が、彼女の信頼を築いたのだと思います。

和解金を得た原告は、これからも病と闘い続けなければならないけれど、
それでも見終わった後はスカッとしました。

耳をすませば

2004年10月5日 映画
いかんいかん、3時半までジブリ映画「耳をすませば」に見入ってしまった。(苦笑)

自分でこの映画、好きだ好きだとは言っていたけれど、
実際最後に見たのがずいぶん前で、それこそ主人公と同じ中3の頃?
たまたま大学入試前日、九州初上陸を果たした日、
ホテルで見た新聞のテレビ欄に「耳をすませば」を見つけて、
母親にビデオの録画を頼んだけれど、結局見ずにこっちへ引越し。

身近にあったのだけれど、あんまり確かな記憶が無くて。(苦笑)

あの頃は、バロンや地球屋さんの魅力に惹かれて、
ただ雫の物語の世界が素敵で、
それで引き込まれていった感があるけれど、
久しぶりにこうやって見直してみると、
雫の焦りや不安、おじいさんに物語を読んでもらっている間の緊張、
感じるトコが違ったかなぁ。
後は、雫と鈴村との関係なんかを見ていると、
純で良いなぁ、と思ってしまったり。(笑)

あぁいうの見ると、本物と偽物が見えるっていうか。
主人公はすごくシンプルかつスマートで、
根本があって、それを包み隠すことなく、
自然にそれに従って、生活してる。純粋に。
根本がしっかりしてるだけあって、
「耳をすませば」のウィンドウを閉じた途端に映された他人のブログは、
不純物が入ってるような、どこか、作り物っぽい臭いがした。

いや、ブログは純粋でないといけない、とか、
根本がしっかりしてないからダメ、とか、
んなコトを言っているわけでは無いのだけれど。

ただ、人の純粋さって、
他人を強烈に惹かせるコトができるんやないかなぁって、
ただ、そう思っただけ。

きっと純粋な部分て、根本としては、みんな一緒やから。

と、自分で言ってはいるけれど、
それが信じられなくて、今日も泣いたのだけれど。

 
メールチェックをしたら、
今度の学園祭で一緒に出店をする友達からメール。
この間、私がフィリピンに行った時にお世話になったNGOの
メーリスをコピーしたメールに対しての返信でした。
返信をくれるコトによって、こっちも更に感じるコトがあります。
気づかせてくれて、ありがとう。