今日は今話題の会社に行ってきました。最終面接です。

ここの選考はとにかくステップが早くて、
そんなに突っ込んだ質問もされず、
一体何を基準に選考をしているのか、疑問に思っていました。

そこで、今日の場で、一人の学生が質問をしました。
「何を基準に選考をなさっているのですか?」
答えは「なんとなく」だそうです。
言葉で説明できないけれど、話を聞いている内に、
頭の中であみだくじの様に、その人の適正が見えるんだと。
…なんじゃそりゃ。

この会社の面接のパターンは、事前にプレゼンのお題目が設定されて、
その内の一つを選んで時間以内にプレゼンをしなきゃなんない。
今回のお題目の一つが、愛の告白について。
このテーマ、今日担当した役員が酒を飲みながら決めたもので、
本人は「誰がこのテーマ決めたっけ?」と、自身で言い出したコト自体を忘れていた。
要は、内容は何でも良い感じ。

成果主義、実力主義で評価をする会社だと聞いたけれど、
こんなあいまいな基準で、一体何を評価してるってんだ!?
…と、夜ラーメンを食べた後に思ったのさ。

一番簡単な評価方法は、数字。売り上げです。
でも数字を評価基準に掲げると、問題が出てきます。
それは、なかなか売り上げが上がらない社員に対して、
「お前、売り上げ低いぞ!上げてこい!!」と、頭ごなしの指導がなされます。
計算ドリルやっていて解けない問題でつまづいている生徒に、
「お前、計算できてないぞ!よく考えろ!」と、
答えも見せずに指導するのと同じです。
たとえ、答えの数字を見せられたところで、
この生徒はまた次の問題でつまづきます。
要は、問題を解くステップ・プロセスを理解しなくちゃ問題は解決されない。
上司がいくら「売り上げ上げてこい!」と指導したところで、
社員はどうやって売り上げを上げたらいいのか、
売り上げを上げるステップ・プロセスが分からないから、問題は解けないわけです。

目標ばっかり掲げて、それを達成するプロセスを明らかにしない。
そんな組織の中で成功できるのは、ホントにわずか。
個人の能力に任せるんじゃなくて、組織がプロセスを伝授してくれれば、
ほとんどの人が目標達成ができるっていうのに、
プロセスを明示するコトは、目標を掲げるよりも難しいコトだからね。

こういう問題組織って、きっと社会にいっぱいあるんだろうなぁ。
私の大学もその一つ。
これまでの学生がなかなか語学力が上がらなかったから、
これから入学する学生に対し、卒業条件としてTOEFL500点を課した。
そんだけ。
あーた、今までの学生が取れなかったスコアを、
同じ授業・同じシステムの中で、新入生が達成できるわけがない。
個人の能力に依存する属人的な組織は、
個人は不幸だし、安定的な経営が見込めない。
だからマニュアルが必要なんだって言うわけです。目標達成の最低ラインとしてね。

というわけで、今日受けた会社も見えました。
キツイノルマ、ノルマに振り回され夜な夜な営業、体壊す。
いくら将来性がある会社だって、体壊したら終わりです。

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