今日のクローズアップ現代、
ビデオに録画して、2回見ちゃったよ。

今日のテーマは外国人労働者の子供の未就学問題。
教育を受けたくてもそれが難しい現状の話。
NHKの取材は主に愛知県豊田市で行われてました。
トヨタがあるから、その下請け・孫請け(?)企業で働く日系ブラジル人が多いのです。
私の実家は尾張だけれど、中学に上がった頃(9年前)から日系ブラジル人の生徒が転入し始め、
同じクラスにはなったコトがなかったものの「大変そうだなぁ」と見ていた気がする。
最近では、妹の小学校でも1クラスに1人いるのが当たり前で、
ショッピングセンターへ行くと、必ずそっち系の若い子たちを見かける。

ちょっと視点を変えたら、「あ、私も外国人就学者だったんだ。」と、我に返る。
高校の3年間を、私はロンドンで過ごしました。
設定としては、日本にいる日系くんたちと変わりないのだけれど、
家庭の事情が違う。これが一番大きいと思う。

大抵の先進国へ赴任して、日本人の子供が海外で教育を受ける場合、
そこにはいくつかの選択がある。
?地元の学校(英国人と同じ)に通う。
?日本人学校に通う。
日本の文部省は小・中の義務教育については、海外に日本人学校を持ってる。
高校については、日本人の多い地域には日本の私立高校がある。
ちなみにイギリスには3つ。(立教、帝京、暁星(今もあったかな?))
ドイツに四天王寺があったかな。
イギリス国内のみならず、ヨーロッパ圏内、中にはエジプトやらから来てる子もいたらしい。
?インターナショナルスクールに通う。
これは私の選択。
日本にもInternational Schoolはいくつかあるけれど、
要するに、国籍問わず海外から来た子供たちの寄せ集め。
校内では英語が使用され、母国語(国語)の授業もあり。

?の選択について。
これは、全く現地語が分からない子供にとって一番ハードな選択。
現地語習得には一番近道かもしれないけれど、子供にかなりのストレスを課します。
それだけ現地語習得に励む気のある子なら良いけれど、そういう子ばっかりじゃないと思うんよね。

?の選択について。
小・中学までは文部省がお世話をしてくれるので、
日本にいるのと変わり無い教育が受けられる。
でも高校については、その学校次第。
遠方から生徒が集まるため、どの学校も寮を持っていて、
高い授業料を払って通わせなければならない。

?の選択について。
これも、それぞれのInternational Schoolによるのだけれど、
私が通っていたところは、授業料がバカ高かった。
現地語習得に励みたいのならローカルスクールへ行くべきだし、
日本に帰国した後に苦労をしたくないのなら日本人学校へ行くべき。
ここが一番中途半端で、
やる気にならなければ英語の習得も中途半端、
母国語の日本語も漢字が書けなく恐れあり。

会社の都合で海外へ赴任する日本人の家族には、
自分の会社がある程度面倒を見てくれる。
だから、?、?の選択もできる。

でも、今回取り上げられた日系ブラジル人の家族には、
会社の面倒以前に、社会保障さえ無い状態。
自然に選択肢は?しか残らなくなる。
しかも、両親の仕事は不安定で、全国を転居する家庭も多いとか。
そんな両親に連れられ、それでなくてもストレスフルな現地の学校に、
転校の繰り返しを余儀なくされたら、そりゃみんな不登校・不就学になるわけだ。
小学校6年生で転校した先の小学校で、
日本語で授業が行われる中、一人理解できなかった日系くん。
彼曰く、
「自分が日系ブラジル人だから授業が分からない。
でもみんなは、自分自身が頭が悪いように言う、だからイヤになった。」
小学校低学年ならまだしも、
高学年・中学生となると、学習内容も難しくなるのに、
「あいうえお」から始める子が頑張れるわけがない。

 
帰国して大学受験をした私だけれど、ある程度の「枠」の中でしか選択ができなかった気がする。
「枠」から外れるって、今の社会じゃ恐いコトだからね。
不就学の子供は、将来どうするんだろ…。

なんだか恐い世界になったね。
社会の「枠」から外れられない社会だよね。

今日、授業でハワイの現地住民・ハワイ人についてのビデオを見たけれど、
あれだって一緒。
アメリカ人が押し寄せて、あれよこれよとホテルを建ててリゾート化。
素朴な生活を営んできたハワイ人は、リゾート化によって地価が高騰し、
自分たちの土地であった場所を追い出されている。
職に就けず、土地を追い出され、ホームレス化。
そんな姿を観光客に見せたくない、との方針に、もっともっと追い詰められる。
資本主義からはみでた人間は、生活できないんだよ。
それってどーなんかな。

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